鉄道会社からIT転職を目指す -ポートフォリオ作成で独学の壁を超える-

── 今回は新卒で鉄道会社に入り、駅員を経験したのちにIT転職を目指してお仕事を辞めたpizzaさんにお話を伺いました!

よろしくお願いします!

転職先を決める前に退職

最初に、私の経歴を軽く紹介しておきたいと思います。
私は4年制大学を卒業した後、新卒採用で鉄道会社に入社することになりました。
これは2020年春のことです。

ですが、いくつかの事情(後で説明します)があって、結局は1年半で退社してしまいました。

私は転職先を決めずに退社したため、辞めた後は適宜アルバイトもこなしつつ、「web制作」に関するプログラミングの勉強を続けていきました。


── そうだったのですね。

プログラミングは全くの未経験でしたが、独学でこつこつ勉強を続けた結果、イチからサイトを作れるだけの力は身に付けられたと思います。

そして現在は、「フリーランスとして食べていけるようになること」を目標としつつ、web制作関連での仕事をぼちぼち探し始めているような状況です。


── 独学でイチからサイトを作れるようになるのは凄いですね!

私はまだプログラミングで生計を立てるには至っておらず、あくまでも今後の身の振り方を模索している側の人間です。

ですが、「転職先を用意せずに辞職し、未経験からプログラミングを学んできた」という経験は、一定数の方にとっては、将来について考える上で参考になるのではないかとも思います。

私の体験談を読んで、「こういう形もありかもな」という程度に、今後の選択肢の一つとして考えていただければ、すごく嬉しいです。

ポイント

・鉄道会社を新卒1年半で退職し現在プログラミング学習中

・転職先を決める前に退職した体験談

新卒で就職した鉄道会社を辞める

最初にお伝えしたように、私は新卒で鉄道会社に入りました。

鉄道会社を志望した理由は、生活の基盤の提供する鉄道事業ということで、社会貢献度が高いと思ったからです。

私自身は事務系の職種での採用だったのですが、「まずは現場で経験を積んでね」という会社側の方針があったので、しばらくは駅員として働くことになります。

業務内容としては、駅を利用してくれるお客さんへの対応がメインで、ダイレクトに感謝を伝えてもらえることもあったりと、それなりにやりがいを感じられる仕事ではありました。

── ダイレクトに感謝されるお仕事はやりがいがありますよね。

ですが一方で、いくつかのネガティブな状況も発生していました。

まずは、会社全体の気風が体育会系だったのですが、その雰囲気にどうしても馴染めなかったというところです。

また、今では少しマシになってはいますが、当時の鉄道事業はコロナ禍によって大打撃を受けていたため、会社としての将来性も雲行きが怪しくなっていました。

さらに、夜勤を含む不規則なシフトに体がついて行かず、ストレスで休職してしまう時期もありました。

このようなことがあって、「この会社で本当にやっていけるのか?」という疑念がずっと心の中にあるような状態が続いていました。

── もともと不規則なシフトであることと、コロナ禍による環境の変化も相まってストレスが掛かってしまったんですね。

何気なくプログラミングに手を出す

そんなこんなで転職について考えていたところ、ふと思いついたのが「プログラミングを始めてみる」ということでした。

── ふと思い立ったんですね。何かとプログラミングは世間で話題になりますからね。

そうですね。
私は文系出身で、プログラミングには全く触れたことはなかったのですが、空いた時間を使って勉強してみたところ、「どうやら適性があるのでは?」ということになり、そっちの道に進むことを強く意識するようになります。

ここで、IT企業に転職するという選択肢もあったのですが、私は「未経験で転職できるIT企業はブラックが多い」という情報にひるんでしまいました。

── ネットで検索するといろいろネガティブな話が出てくるのは確かですね・・・

そこで、まずはしっかり勉強して、技術を習得してから(つまり全くの未経験という状態を脱してから)身の振り方を考えようと思い、転職先を用意することなく鉄道会社を辞めることにしたわけです。

現在は実家に戻って、貯金を切り崩しながらプログラミング学習をしています。参考までにお話すると、鉄道会社時代の貯金があり実家暮らしということもあり節約すれば2年くらいは生活できる状態でした。

── プログラミング学習をする期間はたっぷりあったわけですね。実家に戻るという選択肢は有用な手段だと思います。

ポイント

転職先が決まっていない状態でも実家に戻れば時間と生活費の問題は解決できる

働いているうちに貯蓄していたのも功を奏した

プログラミング学習することを選んだ理由は2つ

どうして私がプログラミングを始めようと思ったのか、その動機を二つお伝えしたいと思います。

ものづくりに対する興味があった

プログラミングには「ものづくり」という側面があります。

つまり、「こういうサイトを作りたい」という目標があって、それを実現するために一からコードを構築していくという側面のことです。

私は小学校の時に図工の時間を心待ちにしていたタイプだったので、プログラミングのものづくりとしての一面はかなり魅力的に映りました。

フリーランスを目指しやすい

もう一つの動機は、「フリーランスを目指しやすそう」というところです。

プログラミングはPCとネット環境、そして十分な技術さえあれば、いつでもどこでもできる仕事ですから、最終的な目標として、時間や場所に縛られないフリーランスとして働くイメージを持ちやすかったわけです。

また、どうやらIT関連の求人はどんどん増えてきているらしいということで、将来にもそれなりの希望を持てそうな分野だと思いました。

学習中の苦労とその解決策

どのようにして未経験からプログラミングを学んできたのか、そして、その中での苦労や解決策についてお話したいと思います。

私が苦労した部分を最初にお伝えすると「入門書などの学習を続けていて、1からwebサイトを作れるようになるのか?」という部分です。


── なるほど、学習続けていくうちに不安に駆られたわけですね。

はい。まず、辞職後の私は、週に1,2回のバイトの時間を除けば、他は全てが自由時間という環境になりました。

そのため、プログラミングの勉強に打ち込むだけの時間は十分に確保できていました。

そこで、まず手を付けたのは「書籍を使ってプログラミングの全体像を把握する」ということでした。

いくつかの書籍を読み終えた時、私は実際にPCを使って簡単なコードを書けるようにもなっていました。

ですが、この段階で私の中では疑問が生じていました。

つまり冒頭の「これを続けていて、1からwebサイトを作れるようになるのか?」というものです。

いくつか入門書をこなしていく中で、確かに知識はついてきましたし、プログラミングがどういうものなのか、なんとなく掴めてきてはいました。

ですが、それはあくまでも断片的なバラバラの知識であって、自分自身でそれを使いこなせるような「生きた知識」ではないような気がしていたわけです。

これが、私が学習中に突き当たった大きな壁の一つです。


── 初学者から次のステップに進むための大きな壁ですね。どうやって乗り越えたんでしょうか?

その状態をどう乗り越えたかというと、それは「ポートフォリオを作ることによって」です。

ポートフォリオとは?

就職活動の際などに「私はこういうことができますよ」という風に、採用側に自分のスキルを提示するための制作物。例えば、web制作の仕事を取る場合は、自作のwebサイトなどがポートフォリオになります。

このポートフォリオがなぜ、先ほどの私の悩みを解決してくれたかというと、ポートフォリオを作る中で「自分で考えて手を動かすこと(コードを書くこと)」ができるようになったからです。

── なるほど、ポートフォリオを作成する過程が壁を超えさせてくれたんですね。

そうです!
知識を詰め込んで頭でっかちになるのではなく、「こういうサイトを作りたい」という目標に向かっていく中で、自然とコードの書き方が身についていった形です。

今は「ネット検索」を利用すれば、プログラミングの細かい技術もたくさん見つかります。

それをうまく利用してポートフォリオを作っていけば、実際に手を動かしながら必要な知識を身に着けていけると思います。

あるプログラマーは「プログラミングは、学校の勉強よりも、スポーツや楽器の練習に近い」という風なことを言っていましたが、このイメージは私にとってもかなりしっくりきました。

もちろん、知識が不要というわけでは決してなく、書籍などを活用して体系的に学ぶ段階はとても大切です。

ですが、一定の知識を獲得できたならば、後は実践あるのみというところは間違いないと思います。

── 机上の学習に囚われていた方にはぜひ試していただきたいお話でしたね。

未経験から勉強してみようという方に向けてアドバイス

── 最後に、未経験から勉強しようとしている方へのアドバイスをお願いします!

未経験から始めた身としてお伝えしておきたいことは、「結果を焦らなくてもいい」ということをお伝えしたいです。

ここでいう結果とは、「プログラミングの技術を身に着けること」または「プログラミングで食べていけるようになること」です。

というのも、全くの未経験からプログラミングを始めた場合、学ぶべきことはあまりにもたくさんあるからです。

単純にプログラミング言語をマスターするだけでもかなりの学習コストがかかるのですが、それに加えて、サーバーがどうだとか、セキュリティがどうだとか、SEO対策がどうだとか、周辺部にまで目をやると、とても一朝一夕で身に着くようなものではありません。

「結果が出ない自分は才能がない」という風に、諦めなくていいところで諦めることになってしまいます。

私自身もまだまだ発展途上という感じです。ですから、あまり結果を焦ることなく、着実にやれることを増やしていくことが大事だと思います。

── 未経験から学習する方に寄り添った優しいアドバイスでした。pizzaさんありがとうございました!

ポイント

・プログラミング学習の道は険しいので焦らずコツコツ続けることが大切

・一定の知識を得たらあとは実践あるのみ